ビジネスフレームワークの種類、いくつ知ってる?できる営業パーソンに必須の6選

f:id:copydetect:20160906233154j:plain

問題解決にかける時間を短縮できるツールの一つに「フレームワーク」があります。ビジネスにおけるフレームワークとは、ある特定の課題が解決されるまでの流れをパターン化し各々のケースを当てはめて答えを導き出せるようにした、ビジネス戦略の「枠組み」のことです。
今回は、様々なビジネスシーンで使えるフレームワークを、解決したい課題ごとに分かりやすくまとめてみました。
みなさんが仕事で行き詰ったときには、ぜひ活用していただければと思います。最後まで目を通してみてください。

競争に勝つためのフレームワーク

ビジネスで競争に勝つためには、競合他社や市場の動向を分析する必要があります。世の中のニーズを把握し、自社の今後の方針を決定することに役立つビジネスフレームワークをご紹介します。

●3C/4C分析
自社の現状を把握するための基本的なフレームワークです。
「3C」とは、「顧客」(Customer)、「競合」(Competitor)、「自社」(Company)の頭文字を組み合わせたもので、「4C」はそれに「流通チャネル」(Channel)を加えたものです。
まずは4つのCそれぞれについて調査・分析をし、次に4つのC同士の関係性を考えます。
会社で新規プロジェクトを立ち上げる場合などに活用することで、バランスよく無駄のない戦略立案を進めることができます。

●SWOT分析
内部環境と外部環境両という両方の視点から、自社の現状を見直すためのフレームワークです。
内部要因である「強み」 (Strengths)と「弱み」 (Weaknesses)。
そして、外部要因である「機会」 (Opportunities)と「脅威」 (Threats)。
これら4つの頭文字を組み合わせて「SWOT」と呼ばれています。
新商品を開発したり、新たな事業を展開するときなどに活用でき、自社を取り巻くポジティブな要因とネガティブな要因を洗い出しながら新しいチャンスを見つけます。

商品をたくさん売るためのフレームワーク

f:id:copydetect:20160906233307j:plain

起業が利益を出すためにはより多く商品を売る必要があります。自社製品の営業戦略を立てる際に活用したいフレームワークをご紹介します。

●MECE(ミーシー)
「相互に」(Mutually)、「排他的に」(Exclusive)、「集合的に」(Collectively)、「徹底的に」(Exhaustive)の頭文字を組み合わせたものです。要約すると「モレなく、ダブりなく」という意味になります。
課題解決のためにチェックすべきポイントを大まかにし、ダブりや抜けモレを減らそうという考え方です。

MECEの分かりやすい例として、動物の分類を挙げてみましょう。
地球上の動物を分類するための要素にはどんなものがあるでしょうか。
「空を飛べる」「背骨がある」「海中で生活している」「卵から生まれる」……
このように無造作に要素を挙げていくと、確認しなければならない項目が多くなりすぎ重複や抜けモレが発生してもおかしくありません。
そこで、分類に必要な要素を以下のように整理します。
「哺乳類」「鳥類」「爬虫類」「両生類」「魚類」「昆虫」「その他」
これだと、分類のために確認する項目もすっきりします。これがMECEです。

MECEは営業戦略を考える際、ターゲットの見落としや重複を避けるために用いられます。
特定のケースや業務内容だけでなく、全てのビジネスシーンに共通する大切な考え方だと言えるでしょう。

●ロジックツリー
現在直面している課題を、先述のMECEを意識しながら分解・整理し、ツリー状に構造化・可視化したものです。
「なぜ?」という視点で整理していく「Whyツリー」と「どうやって?」という視点で整理していく「Howツリー」の2種類があります。
どちらか片方だけを使おうとすると、同じところをぐるぐると回るだけで解決策が見えないことがあるため、WhyツリーとHowツリーは組み合わせて使う必要があるでしょう。
Whyで疑問点を見つけたら、Howで解決方法を複数個出し、その中から今一番実現できそうなものを試す、という流れが良い例です。

組織を強くするフレームワーク

f:id:copydetect:20160906233240j:plain

会社全体で利益の最大化を目指す以上、経営戦略の一環として、バリューを生み出せる強い組織を作ることが重要になってきます。個々の生産性を上げ、組織を強化する際に活用できるフレームワークをご紹介します。

●PDCA
計画を立てて実行するまでにたどるプロセスごとの課題を分析していくフレームワークです。
「計画」(Plan)→「実行」(Do)→「検証」(Check)→「改善」(Action)
というサイクルを繰り返すことで、より価値の高いサービスを生み出す事ができます。
特定の部署や業務内容に限らず、全ての人が共通して用いることのできるフレームワークです。PDCAを通し、社員一人ひとりの生産性を上げれば、無駄のない強い組織を作り上げることができるでしょう。

●BSC(バランスコアカード)
組織全体の目標達成に向けて「財務」「顧客」「実務プロセス」「学習と成長」という4つの視点から戦略を立てるためのツールです。
期間、実施項目、数値目標を設定し、その期間内で進捗を追いながら適切な評価をしていきます。そして、先述の4つの視点から「主要成功要因」(CDF)を策定することで、次の具体的なアクションプランを決めます。
毎日の業務が、会社全体の利益にどれほど貢献しているかを把握することで、一人ひとりのやる気と生産性が高まります。

行き詰ったら、先人たちの知恵を

以上、6個のビジネスフレームワークについてご紹介しました。
上手に活用すると、「思考の枠を広げられる」「情報収集の方向を可視化できる」「情報整理の方法が分かる」「問題解決が早くなる」などのメリットがあります。しかし、フレームワークだけに固執してしまうと、イレギュラーが発生した場合などに迅速な問題解決ができない可能性もあります。
フレームワークはあくまでも素早い問題解決のための道具であり、そのパターンで考えること自体が目的ではありません。先人たちの考えだした知恵を使って問題を可視化させ、限られた時間を効率良く使うことに役立てましょう。